ドラマ「キルミー・ヒールミー」

韓国☆エンタメ

昨年のドラマ「キルミー・ヒールミー」をTV版で見ました。韓国って、今年の流行色みたいな感じで、今年のドラマの流行テーマみたいなのを設定しているんじゃないかと思うことがあります。年上女性と年下男子の恋愛ものが多かった年とか、ゴーストものが多かった年とか。去年は多重人格ものの年だったようで、全く同時期に2つの多重人格ものが放送されていました。そのうちの1つがこの「キルミー・ヒールミー」でした。

これってドラマに出ていた俳優さん達、制作者の人達が望む、望まないにかかわらず、比較されるのは避けられないわけで。私はそういった記事を読んでえぐい話だなとは思ったものの、ドラマ自体にはそれほど興味はなかったんです。でも、イギリスの国営放送BBCで「今、韓国ドラマが熱い!」みたいなレポートがあって、その中でこの「キルミー・ヒールミー」のテーマ、多重人格者がとても新鮮だと紹介されていたのを聞いて、これは絶対見なきゃって思いました。

しかも多重の度合いがハンパじゃない。七重人格ですよ、七重!いったいどんなドラマになるんだろうと思って見始めたのですが、とにかく主役のチソンさんがすごい!!!本当に7つの人格を演じ分けているんです。もちろん服装が違うというのはあるんですけど、目つきとか声色とかしぐさとか、マジで全然違うんです。それもドラマの後半になると、画面に顔が映った途端に「あっ、シン・セギが出た」「ヨナ、こんなとこに出てくるなよー」とこっちがわかるぐらい、見事に演じ分けています。このドラマでチソンさん、昨年かなりいろんな賞を取られたそうですが、むっちゃ納得です。

相手役がラブコメがお得意のファン・ジョンウムさんということで、特に前半、人格が次々変わっていくあたりはコメディっぽい要素があるんですけど、このドラマのすごいところは人格がコロコロ変わっていくという単純な変化だけではなくて、その人格達にそれぞれ因果関係があって、単純な人格の変化に慣れてしまったあたりでサスペンスモードが入ってきて、今度はある謎が各人格達とどう関わっているのか、その謎がどう解けるのかが気になって、あーだこーだと自分で推理しながら最後まで見ずにはいられなくなってしまうところ。ものすごく緻密な脚本だと思いました。

私、韓国ドラマを結構見てきましたが、終わり方が気に入らないドラマ、今まで見てきた私の時間を返せ!って言いたいドラマ、はっきり言って多いです。なので、やたらと登場人物の多いこのドラマがどういう終わり方をするのかがラスト3回ぐらい気になって仕方ありませんでした。つまらなかったらどうしようと、正直こわごわラストを見ました。結論から言って、韓国ドラマとしては「新鮮な」終わり方だな、と感じました。意外にこういう終わり方をするドラマって韓国ドラマでは少ないんじゃないかな?

思わせぶりな書き方をするな!と思われた方、ぜひこのドラマ全20回を見てください。チソンさんの熱演だけでも(もちろんそれ以上に見どころはあるんですが)十分見る価値があります。Myわがまま採点、3.5点。

コメント

タイトルとURLをコピーしました