「トッケビ」は名言が詰まった深~いドラマ

韓国☆エンタメ

今日は久しぶりにドラマの感想を。

2016年に韓国で大ヒットしたドラマが2本ありました。年の前半に話題沸騰になったのが「太陽の末裔」、そして後半に大きな話題になったのが「トッケビー寂しくてきらびやかな神 (邦題:トッケビ~君がくれた愛しい日々~)」です。

私が「太陽の末裔」の第1回を視聴したのが運悪く主役の2人の結婚が発表された日だったため、ドラマがこの2人の結婚に至るドキュメンタリーのように見えてしまってストーリーに全く集中できず、残念ながら私にはこのドラマのよさがわかりませんでした。ソン・ジュンギ君は嫌いではないので、もっと早く見ていれば楽しめたのかもしれません。

そしてもう1本のドラマ「トッケビ」。あの年の終盤はエンタメニュースを読んでいてもトッケビ、トッケビとこの意味のわからない単語ばかりが載っていて、それだけでとても気になっていました。

ドラマ「トッケビ」ポスター

ちなみにトッケビとは、ウィキペディアによると「朝鮮半島に伝わる精霊、妖怪」なのだそうです。

私は子供の頃に同じクラスの女の子がオカルト映画を見に行ってあまりの恐怖に精神状態が不安定になり学校に来れなくなったのを目の当たりにしたこともあり、昔から「お化け」は全くダメでした。「エクソシスト」「ポルターガイスト」「リング」「らせん」「世にも奇妙な物語」など挙げ出したらきりがないですが、和物であろうと洋物であろうとオカルト系の映画、ドラマはCMさえ無理、遊園地のお化け屋敷も当然のことながら何のために造ったのかわからない、入るなんてありえない。

そんなわけで韓国で一時「主君の太陽」や「君を守る恋 Who are you?」など幽霊系ドラマがはやった時も、大好きな俳優さんが出ていたので頑張って見ようとしたけれど怖すぎて第1話の途中で断念。何でこんなドラマを作るのかと制作者達をどれだけ恨んだことか。

でも、「トッケビ」は日本では最初確か「鬼」という訳語が使われていてお化け感が薄かったんですよね。だから見始めたんです。そして第1話を見終えるまでにこのドラマのメインキャラクターが幽霊 (トッケビ) と死神だということは当然はっきりとわかったのですが、2人ともおどろおどろしい出で立ちではなく普通の人間の姿でいてくれたため見ることができました。

そしてドラマを見終えた今となってはこの「鬼」と訳して私のハードルを下げてくれた人と、こんな素敵な幽霊と死神を演出してくださったドラマの制作者の人達にひたすら感謝、感謝です。だって幽霊と死神の話なのに背筋が寒くなるどころか、温かい気持ちにさせてくれるんですよ。このドラマ、ホント、すごいです!!!

私達は人生のどこかで必ず人が亡くなっていく瞬間に立ち会うものですが、そこで私達が見るのは誰かが自分の目の前からいなくなってしまう現実であり、恐怖や悲しさや淋しさですよね、普通。でもこのドラマでは、亡くなる方が亡くなる瞬間や亡くなった後に、残された家族や友人に対してどんな想いを持っていたのかというのを見せてくれるんです。

「心配しなくていいよ」「大丈夫だよ」「ちゃんと見守っているからね」といった愛情にあふれた言葉でそういったシーンが描き出されていて、もちろんこれはドラマの演出にすぎないのだけれど、それでも今まで自分が接した悲しい出来事に対して「そうだったんだ。よかった。」って心のどこかでホッとしている自分がいました。

「残された人は一生懸命生きないと。時々泣いても また笑ってたくましく生きる。それが愛してくれた人への礼儀よ」

これ、ドラマで繰り返されたセリフです。人が亡くなることを悲しんでばかりいちゃいけないよと諭されたようでハッとしました。

またこのドラマによると、自殺をすると死神になるそうです。死神になると、罰として人が亡くなるつらい瞬間に何度も立ち会わされ、自ら命を絶つことがどれほど愚かなことかを理解し、命がどれだけ大切なものかを実感できるまで神様にあの世へ行くことを赦してもらえないのだとか。

このドラマ、コミカルなシーンも結構あり全体的には暗いイメージや重い気分にさせられることがない中で命の尊さを訴える名言があちこちにちりばめられた作品です。特に最終回は名言がいっぱい。どれだけ泣かされたか、視聴2回目だったのに❣️

「トッケビ」、とっても深いドラマです。妖怪や死神が出てくるけれど、オカルトからはほど遠いドラマなので、お化けがダメな人も見てみてください。妖怪や死神に対するイメージがちょっと変わりますよ。

私のわがまま採点、1回目はテレビ短縮版で見たため5点満点中の4.1をつけていたのですが、今回完全版で再視聴してこのドラマの深さがよーくよーくわかりました。このドラマを名作中の名作と認定、よってわがまま採点を5.0点満点に格上げします

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