ドラマ「鉄の王キム・スロ」で知った興味深い史実

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世の中、有料ネット配信の利用者が増えているにもかかわらずいまだに無料配信を続けてくれているありがた~い存在のGyao! 私は有料配信を2社利用していますが、そこでも配信していないドラマをGyaoがひょっこり無料配信してくれたりするので、いまだにGyaoの配信チェックは欠かせません。

そんなGyaoで最近目立つようになったのが「一挙配信」パターン。有料配信に対抗するために始めたのではと私は見ているのですが、この一挙配信、2週間で16話ぐらいだと一気見するにはちょうどよいのですが、昨日までやっていた「鉄の王キム・スロ」は32話もあるのに配信期間は2週間のみ。これはさすがにきつかったー。

このドラマは金官伽倻国の初代王である首露王が国王になるまでを描いた物語です。この時代を描いたドラマはほとんどないので、歴史を理解するのに役立つだろうと前から見たいと思っていたんです。

主役のスロはこの方。

ドラマ「鉄の王キム・スロ」の1シーン

チソンさん。結構好きなんですよね。爽やかだし、ご家族をとっても大事にされているみたいだし。

ドラマ「鉄の王キム・スロ」の1シーン

チソンさんが出演されているドラマは6本見ましたが、「この人、こんなにかっこよかったっけ?」ってこのドラマを見ながら何度も思いました。歴史ドラマでチソンさんを見るのは初めてだったからかな。

ただ、このドラマ、内容的にはつじつまが合わないところがいくつもありました。ドラマの途中までは他の歴史ドラマと比べて悪役の「悪人ぶり」がこれでもか、これでもかというぐらい繰り返し強烈に描かれていたのに、最後はなんだかフツーの人っぽくなっていたり、最初の方で姿を消したけれど生きているという設定だったはずの人が結局最後まで現れなかったり。

何かヘンだと思ってNaverで調べてみたら、このドラマの脚本家は健康上の理由で残り8話の時点で交代したらしいです。確かに残り4-5話あたりはドラマの本筋とは全く関係のない、多分架空の人物と思われる人達のだらだらした会話が続いたり、スロの結婚と即位を無駄に (としか思えない) 引き延ばしたりと、かなりのグダグダ感でした。

で、最終回は最後の宿敵ソク・タレとの決戦が開始したところで終わり。戦いの結果はナレーションで報告したのみという、なんとも言えない尻切れとんぼな終わり方。ということで、わがまま採点は3.2点としました。やっぱり他人の書いた脚本を引き継ぐのは難しいっていうことなんでしょうね。

韓国の歴史ドラマをかなりの数見てきてわかったのは、日本の大河ドラマよりもはるかにフィクション度が高いということ。それがわかってからはドラマのどの部分、どの人物がフィクションなのかを当てるという新たな楽しみ方をするようになりました。

「鉄の王キム・スロ」でも私がフィクションだと思った人物が2人いました。

まずはスロ王の妃となるホ・ファンオクという女性。まずはファンオクの父の姿を見てください。

ドラマ「鉄の王キム・スロ」の1シーン

ご覧のとおり、韓国ドラマではあまり見かけない服装ですよね。背を向けているのがファンオクなのですが、2人とも今のインド、天竺の人なんです。首露王が生きていたのは日本の弥生時代。そんな時代に見た目も格好も言葉も違うインドの人と結婚するわけがない、と思ったのですが・・・。

なんと、これ、史実でした。いやー、首露王ってとても進歩的な方だったんですね。

このドラマでファンオクを演じていたのがこの方。

ドラマ「鉄の王キム・スロ」の1シーン

見覚えがある方、多いですよね? 「愛の不時着」でダン役をされていたソ・ジヘさんです。「愛の不時着」よりも10年ぐらい前の姿ですが、やっぱりこの方綺麗な顔立ちをされていますね。

そしてもう1人がスロの宿敵ソク・タレ。タレは海辺で拾われた出生不詳の子でスロが子供の頃から実の兄のように慕い信じきっていた人物だったのですが、スロが自分の出世の邪魔になるとわかってからはスロには頼りがいのあるアニキのふりを続けつつ、裏では何度もスロを殺そうとしました。

そればかりか、権力者と見れば誰彼構わず取り入り相手を倒すように仕向け、誰が勝っても自分は生き残れるように画策し、最後には敵国の新羅に寝返り王女をモノにして新羅の朝廷に入り込み、スロや自分の育ての母がいる伽倻国を滅ぼそうとした、ほとんど性格破綻者と言っていいぐらいの描かれ方でした。

ドラマ「鉄の王キム・スロ」の1シーン

人物像があまりにエグイので当然架空の人物だと思ったのですが、最終回の最後のナレーションでぶっとびそうな内容が語られました。

ドラマ「鉄の王キム・スロ」の1シーン

この字幕を見て思わず「うそや~ん!」

ドラマを見終わってまず調べたのはファンオクではなくソク・タレでした。そして、新羅の歴代王の一覧を見ると、ホントに第4代王は昔脱解、つまりソク・タレでした!!!

新羅は第3代王までは血族だったのですが、脱解王は第2代南解王の娘婿で、これもドラマのとおりでした。

でも、驚きの発見はまだ続きます。ドラマ同様脱解王の出自が定かではなく、なんとこの脱解王は日本から渡って来た人物だという説があるそうなんです。そう、脱解王は日本人だったかも???ってことなんです。すごくないです?、これ!!!

もちろん史実かどうかはわからないですよ。時代が古すぎて確かめようがないみたいなので。でも、私にはドラマよりもずっとずっとドラマチックな発見でした。

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