高陽 花田洞壁画マウル散策 その6

高陽・一山

1ヶ月かけて紹介してきた高陽 (コヤン) 市の花田洞 (ファジョンドン) 壁画マウルも今回で最後です。まずは今日ご紹介するエリアを地図で確認。

高陽市花田洞壁画マウルの地図

⑧をつけたピンク色の通り、이야기길という名前がついています。直訳すると「物語の道」ってところかな。ご覧のとおり、ここは1本道です。私は⑦のエリアから移動したので、⑦に近いところから大通りに向かって壁画作品を紹介していきます。

まず現れたのはこの壁画。

高陽市花田洞壁画マウル
高陽市花田洞壁画マウル

エアコンの室外機があるのは無視するとして、建物の形やソウル城壁のような石の壁から、なんとなくかなり古い時代の風景のような気がします。

と思っていたら次の作品で時代がわかりました。

高陽市花田洞壁画マウル
高陽市花田洞壁画マウルの壁画の説明板

上の作品は高句麗の第22代目の王様、安臧王 (アンジャンワン、日本語読みだとあんぞうおう)と百済の美女の愛の物語を描いたものだそう。敵国同士の2人の恋物語というと悲恋を想像してしまいますが、上の説明を読むとどうやら安臧王は百済の太守に取られそうになったこの美女を百済から高句麗に連れ出すことに成功したらしく、ということは、この壁画は「2人は結ばれましたとさ、めでたしめでたし。」的な場面のよう。

でも上の説明文でこの2人の物語よりも私の目を引いたのは、昔高陽のあたりは百済の領土だったってこと。三国時代の位置関係を大ざっぱに言うと、韓半島を縦に2つに割って左側が百済、右側が新羅、そして両者の上に高句麗があって、でも高句麗は現在の韓国の上部3分の1ぐらいまで領土を持っているっていうのが私のイメージだったので、高陽が百済に属していたっていうのは私の中ではとても意外な事実でした。歴史はイメージで覚えちゃダメですね。

と、ここまで歴史っぽい壁画でしたが、次はいきなり現代ものです。

高陽市花田洞壁画マウル
高陽市花田洞壁画マウル
高陽市花田洞壁画マウル
高陽市花田洞壁画マウル

4枚中3枚はにゃんこの絵のような気がするんだけど、一番上の動物は何? 色的にはカエルなんだけどしっぽがあるから違うよね? 犬とも違うような気がするし・・・。でもどのにゃんこもくつろいだ顔をしていて、こちらを和ませてくれます。

と、ここでまた歴史ものに戻ります。

高陽市花田洞壁画マウル
高陽市花田洞壁画マウル
高陽市花田洞壁画マウル

高陽のあたりは1700年代には外国人が訪れる国際的な場所だったことを示す壁画のようです。

でも、この壁画の向かいのお宅には・・・

高陽市花田洞壁画マウル

かわいいワンコが登場。そしてその隣では

高陽市花田洞壁画マウル

お魚が気持ちよさそうに泳いでいます。そしてちょっと裏道へ入ると

高陽市花田洞壁画マウル
高陽市花田洞壁画マウル

なんとなーくレトロな絵が描かれていたり。「物語の道」だからそれぞれストーリーがあるのかもしれないけれど、この辺りの壁画、笑っちゃうほど統一感がないんですよね。

元の道に戻って進んで行くと

高陽市花田洞壁画マウル
高陽市花田洞壁画マウル
高陽市花田洞壁画マウル

今度はヤギ。どこかの牧場なのかな? のどかな雰囲気。

高陽市花田洞壁画マウル
高陽市花田洞壁画マウル
高陽市花田洞壁画マウル

これは水をやろうとしているところにちょうど本物の草花がありました。狙っているのか偶然なのか・・・・・

高陽市花田洞壁画マウル

これは2020年の高陽のイメージ? ただ気になるのは、この2人の関係。親子?それとも夫婦? 親子ならママも描いてほしいし、夫婦なら普通こんなことしないよね? ほんわかしているようで不思議な絵・・・

ここで進行方向左側に横道発見。狭い通路だけど入ってみると・・・・・

壁画みーっけ!

高陽市花田洞壁画マウル
高陽市花田洞壁画マウル
高陽市花田洞壁画マウル
高陽市花田洞壁画マウル
高陽市花田洞壁画マウル

⑧のエリアで私の一番お気に入りの壁画。この壁画たちのほのぼの感はハンパなかったです。同じ人が描いたのかどうかわからないけれど、この通りにある動物の壁画はどれも動物たちがとてもくつろいだ顔をしていて、見ているこちらをほのぼのとした気持ちにさせてくれました。だからこの動物が何かなんて野暮なことは考えるのやめました。空想の動物でいいんじゃないかと。

横道から元の道に戻ると、またちょっと時代を遡ったような壁画がありました。

高陽市花田洞壁画マウル
高陽市花田洞壁画マウル

きっと昔の農作業の様子なんでしょう。

高陽市花田洞壁画マウル
高陽市花田洞壁画マウル

相変わらず、テーマは次々に変わります。しかも上の4枚の壁画、隣の家だったりお向かいの家だったりとほぼ同じ場所にあります🤭

ここでやっと1つのテーマを持った壁画の連作が現れました。

高陽市花田洞壁画マウル
高陽市花田洞壁画マウル
高陽市花田洞壁画マウル

海の生き物たち。特に真ん中の魚を釣り上げている絵、家の形をうまく利用していますね。目もなかなかリアルだし。

そしてこの通りの最後を飾るのは素朴でほんわりとした家族や友達の絵。昭和の雰囲気が漂っています。

高陽市花田洞壁画マウル
高陽市花田洞壁画マウル
高陽市花田洞壁画マウル

これで花田洞壁画マウル⑧のエリアの壁画は終わり。大通りに出る直前にこんな案内板があります。

高陽市花田洞壁画マウルの案内板

ここにもネコがいっぱい描かれています。もしかしてコヤン (高陽) とコヤンイ (ネコ) とかけたりしてる? まさか、ね?

花田駅から出発し、花田洞壁画マウルを歩き回ってここまでたどり着くのに3時間10分。ほとんど休憩していません。この壁画マウルがどれだけ広いか想像できるでしょう? ちなみに上の案内板の辺りから花田駅まで寄り道せずに歩くと20分ちょっとぐらいです。私はさすがに3時間ぶっ通しで歩き続けて疲れたので、帰りはバスで駅近くまで戻りました。

花田洞壁画マウル、数回に分けてエリアごとに壁画を紹介してみました。私みたいな壁画マウル好きでなければ、なかなか全エリアは行かないと思います。お目当ての壁画を見つけてそのエリアだけ行く時に参考にしてもらえると嬉しいです。

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