安東 (アンドン) で予定していた晩休亭 (マニュジョン) と河回 (ハフェ) マウルを無事訪問し、最後に向かったのは君子 (クンジャ) マウル。ドラマ「王女の男」でムン・チェウォンさん演じるセリョンの実家、つまり首陽大君の家となっていたお宅を見てみたくて行きました。
前日と同じ教保生命バス停から8時50分発の567番バスに乗り出発。ちなみに教保生命バス停前には運転手さん達の事務所兼休憩所があるので、教保生命始発のバスの場合はかなり前からバスが停まっているので安心です。
前日同様こちらのバスも飛ばしに飛ばし、Naverのルート検索では所要54分となっているところをなんと23分で最寄りのバス停である烏川1里 (オチョンイルリ) に到着! どれだけ飛ばしたか想像つきますよね?
おかげで予定よりもゆっくりと君子マウルを見て回ることができました。ちなみに安東から行く時はバス停のポストも看板もないところがバス停なので、バス内の電光表示でバス停名を確認するのが不安なら、運転手さんに「オチョンイルリ ガヨ?」と行き先を告げておくとよいと思います。
バス停からマウルまでは徒歩6-7分。バスを降りると前方に右へ入る道が見えるのでそこからマウルに入って行きます。少し進むとマウルの入口の印である門のようなものがあります。これです。この道をそのまま進んで行くとマウルにたどり着きます。
マウルはもうタイムスリップしたみたいに昔のまま。お目当ての「王女の男」のセリョンのお宅はマウルに入ったらすぐにわかりました。お宅には後彫堂という名前が付いているようです。
私、歴史ドラマのセットって韓国民俗村しか行ったことがないのですが、あれは造り物ですよね。でもここは本物。しかもたまたま通りがかって声をかけてくれた方がなんとセリョンのお宅の方だったんです。
「どこから来られたんですか?」
「日本から来ました」
「どうぞ中に入って見てください」って親切に言ってくださって。
いやー、セットと違って本物は迫力が違います。ものすごい重厚感。恐る恐る中に入らせていただきました。
これがテレビによく出てくる入口の階段。
こちらが「王女の男」でのシーン。
先日チャン・ヒョクさんのドラマ「客主~商売の神~」を見ていたら、この風景が出てきてビックリ。
ほら、同じ場所でしょう?
門だけ撮ってみました。
「王女の男」でも門アップのシーンあり。
階段を背景にしたシーンがこちら。
こっちは私が撮った写真。
ドラマが撮影されたのは8年前だけど全く変わらない風景。
お宅の中に入らせていただきました。
お宅の中でも撮影されたシーンがあります。
現在の写真がこちら。
セリョンが座っているシーンも。
ここにムン・チェウォンさんが座っていたんですね。
お宅から出て階段を下り始めると、パク・シフさん演じるスンユが隠れていた木が見えます。
このシーンです。
それがここ。
ドラマって全然違う場所で撮っているのにさもすぐ近くにあるように見せかける編集ってよくあるじゃないですか。でもこの場所はドラマと本当に同じ位置関係にあるのが下の写真でおわかりになると思います。
本当にこのまんま、隠れていたんですね。
そして、この上の写真でおわかりになると思いますが、このお宅に入る階段、実は2つあるんです。もう1つの階段はこちら。
ドラマでは最初にお見せした階段が使われることが多いようですが、ビョンホンssiの映画「王になった男」では両方の階段が映ったシーンがあります。
他のお宅も見て回りましたが、住んでいらっしゃるお家が結構ありました。
パラボラアンテナがなんだか浮いて見えます。でもこんな風に生活感が感じられるお宅はこの1枚を除いて写真を撮るのも中に入るのも遠慮しました。もしかしたら入ってもよかったのかもしれないけれど、自分の家の中に突然知らない人が入ってくるのって私だったらイヤだなって思ったから。
セリョンのお宅以外にもう1軒素敵だなと思ったお宅がありました。こちらです。
正直に言うと、お宅というよりこの小門?が風流な気がして。
大人は背中を丸めないと通れないぐらいの高さです。私は妙に魅かれて2-3回くぐり抜けたり戻ったりして遊んでいました。
この小門の向こうにはまた立派なお宅があって。
こちらは渓嚴亭という名前のお宅です。今は誰も住んでいないようでした。
マウル内には公衆トイレ的なお手洗いがあって使わせていただきましたが、中は今どきの普通にきれいなトイレでした。トイレがあったのはありがたかったです。
安東市内は桜はもう終わっていたけれど、ここはちょっと山間部に入るからかまだ咲いていました。日本でお花見に行く時間がなかったので、ちょうどいいお花見になりました。
こちらがマウル内にあった村の案内板です。セリョンのお宅は②-④です。上の写真の「渓嚴亭」は⑯、小さな門のあるお宅はその横の⑮です。
マウル内をゆっくり1時間ほど回って、帰りのバスの時間がはっきりしないので早めにバス停に行った方がいいと思い、名残惜しくマウルを後にしました。静かで何もないと言ったらそれまでですが、時間がゆっくりと流れている素敵なマウルでした。
さて、帰りのバスですが、前にお話ししたとおり、安東のバスの時刻表には出発地点の時間しか載っていません。私が乗ろうと思っていたバスは温恵 (オネ) 発10時40分で、私が乗車する途中のバス停烏川1里まではNaverによると普通車で所要時間10分となっていて、バスならもうちょっと時間がかかるので烏川1里到着は早くても10時55分頃だろうと予測していました。
でも念のために温恵を出発する10時40分にはバス停にいるつもりだったのですが、行きのバスが所要の半分の時間で烏川1里に着いたこともあり嫌な予感がしたので、10時40分より少し前にはバス停に着いていました。
かなり待つつもりで時間つぶしに携帯を見ていたら、向こうの方から見慣れたピンクのバスがこっちに向かってくるではないですか。とっさに時計を見たら10時38分。きっと他の路線のバスが来たんだろうと思い、ダメもとで止めて運転手さんに教保生命バス停まで行くか聞いてみようと思っていたら、近づいてきたバスの番号は行きと同じ567。
「えっ、私が乗るバス? でも、まだ温恵を出発していないはずの時間なのに?」と混乱しながらもバスの行き先の電光表示が「教保生命」になっているのを確認してバスに乗り込みました。
私が乗るはずだった10時40分温恵発のバスの1本前は8時50分発。絶対に前のバスのはずがありません。ってことは、私が乗ったあの飛ばしまくっていたバスが終点にむっちゃ早く着いて出発時間を無視してそのまま折り返してきた? それとも、567番で終点が別のバスがあった?
安東のバスは番号が同じでも終点が枝分かれしていて、時刻表の解読が他の場所に比べて難しいんです。私は陶山書院行きの567番バスの時刻しか見ていなかったので、567番の他の行き先のバスを見逃していたのかもしれません。
いまだになぜあの時間にバスが来たのかは不思議なのですが、とにかく早めにバス停に着いていて正解でした。当初の読みどおりの時間で動いていたら、間違いなくあのバスには乗れていませんでした。
帰りのバスはおじいちゃんおばあちゃん達で満席で、途中まで立っていました。途中いくつか停まったものの、それでも30分で終点の教保生命バス停に戻ってきました。
最後に、バス停の位置を書き加えたコネストの地図を載せておきます。行かれる方は参考になさってください。ただ、何度も申し上げますが、バスで行かれる際には安東市バス情報システムに載っている最新の時刻表を必ずご確認ください。時刻表は2ヶ月おきぐらいに変わっています。安東市バス情報システムのウェブサイトについては下記の過去記事の最後に書いてあります。
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