この旅日記の始めに、この旅の主な目的はドラマ「ミスター・サンシャイン」のロケ地巡りだと書きました。
私はしょっちゅうロケ地巡りをしているわけではないのですが、このドラマはセットでの撮影以外に本物の歴史的建造物で撮影された場面も多く、テレビで見た瞬間に「この目で実際に見てみたい!」と思ってしまうぐらい魅かれる場所がたくさんあったんです。
でも、調べてみると交通の不便な場所ばかり。その中から1週間で行けそうな場所をピックアップし、合計8ヶ所行ってきました。今日は第1弾、安東 (アンドン) にあるロケ地訪問記です。
行ったのは晩休亭 (マニュジョン)。ここです。
実は以前からドラマの撮影で使われていた場所だそうです。「ミスター・サンシャイン」ではファン・ウンサン陶工の工房だったところです。
場所は安東市の中心から車で1時間ぐらいのところ。私はバスを乗り継いで行ってきました。安東駅 (2021年廃駅となった旧安東駅) 近くにある「教保生命 (교보생명)」バス停を朝8時出発の628番バスで出発。このバス停は安東市内のメインのバス停で、方向は違いますが河回 (ハフェ) マウルに行く時にも利用するバス停です。
バス乗り場はこのとおり、方面別に3つ並んでいるのですが、それぞれ微妙な距離があります。しかもどこ行きのバスがどのバス乗り場から出るなんてことが書いていないので、バスが来るたびに自分が乗るバスかどうかを確認。結局私が乗る吉安 (キラン) 行きのバスは駅から一番遠いバス停に停車。危うく乗りそびれそうになり、ダッシュして乗り込みました。
朝早くてそれほど交通量がなかったからか、運転手さん、飛ばす、飛ばす。吉安には予定より10分早く8時30分に到着しました。ここ、バス停というよりはこの地域のバスターミナルっぽくなっていて、田舎だけどここでバスを乗り越えてあっちこっちもっと田舎に行けるようになっています。
私もここで、さっき乗ったのと同じ628番バスですがマウルバスの方に乗り換えます。
上の写真の左側のバスが安東市内から乗って来た628番のバス、右側の小ぶりのバスが吉安地区を回る628番のマウルバスです。
和睦 (ファモク) 行きのマウルバスは予定どおり8時45分に出発。事前に調べたのでこのバスで間違いないとは思っていたんだけれど、こんなところで違うバスに乗ってしまったら1日無駄になってしまうので、念のため乗る時に運転手さんに「ムッケ ガヨ (黙渓に行きますか)?」と確認。
そしたら小さなバスなのでバス中に私の声が聞こえてしまって、運転手さんの代わりに乗っていた地元のアジュンマ達が「行く、行く」と答えてくれました。でもそれだけで終わらないのがアジュンマ。
見慣れない外国人に興味津々だったようで、「黙渓に何しに行く?」と逆質問。私が「晩休亭に行くんです」と答えるとアジュンマ達は納得してうなずいてくれたけど、今度は運転手さんが「(日曜で) 学校が休みなのに黙渓に行ってどうするんだ?」と聞いてきた。
どう説明しようかと私が躊躇していると、これまたアジュンマ達が私の代わりに運転手さんに何か説明してくれたんだけど、私のハングル力では何て言ったのか全く理解できず。わかったのは会話の中に「マニュジョン、マニュジョン」という単語が何回も出てきたことだけ。それもアジュンマ数人がいっぺんにしゃべるもんだから、よそ者が1人乗っただけでバスの中はまあにぎやか、にぎやか。
そして、私の前に座っていたアジュンマがふと私の方に振り向いて「私も黙渓で降りるから一緒に降りましょう」と言ってくれたりして、バス中のみなさんが不案内な私のことを気にかけてくれました。やっぱり田舎は人が温かいですね。
バスは8時55分に黙渓に到着。一緒に降りたアジュンマは親切に「そこを右に曲がってまっすぐ歩いて行けば晩休亭に行けるよ」と声をかけてくれました。お礼を言って目的地に向かいました。
ちなみに降りたバス停にはバスポストはなく、運転手さんに降ろしてもらうよう頼んでおいて正解でした。バスを降りるとすぐ前方に上の標識があり、ここを右折します。しばらく行くと橋を渡りますが、ほぼ1本道。7-8分歩くと、右手に最近できたばかり感ぷんぷんの広い駐車場(といっても舗装もしていないだだっ広い土地)が見えます。一応簡易トイレが置いてあった気がします。車で来ても全員ここで降ろされ、最後の200mの山道は歩いて行かなければなりません。
徒歩道の入口あたりにこの看板がありました。この看板はもちろん、その周りも最近整備された感ありあり。「ミスター・サンシャイン」特需ですね。
帰りのバスの時間があるため晩休亭にいられるのは30分弱。早足で歩き続け、9時7分に晩休亭到着。いきなりドラマで見たこの景色が目に飛び込んできて感動。
上がドラマのキャプ、下が私が撮った写真です。
朝の早い時間だったため、ラッキーなことに貸し切り状態でした。早速持って来たドラマのキャプを片手に他の撮影場所も探し始めました。ここからはいつもの通り、キャプ→写真の順に載せていきます。
キャプと同じようにアップで撮るとどんな建物かわからなくなってしまうので、あえて建物全体を撮ってみました。扉を見れば同じ場所だということがわかりますよね。
続いてのシーンはこちら。
この2つのシーンの後ろに映っている小屋がこれ。
実はここ、びっくりするほど狭いんです。ソウルにある「ミスター・サンシャイン」のロケ地、水聲洞渓谷に行った時も(過去記事)あまりの狭さにビックリしたけど、ここも相当狭いです。
撮影時には上の写真の右側の辺りに、下のキャプにある屋根付きの窯や陶器を置く棚のセットが足されていたわけで、それを考えると動けるスペースはほとんどなかったと思われます。ドラマってカメラを通すとものすごく奥行きが出るんだなと改めて思いました。
続いてはこちら。
奥に見えているのはさっきの小屋です。ね、とても狭い範囲内で撮影されたのがわかるでしょう?
ビョンホンssiと同じ場所に座ってみたのは言うまでもなく🤗
入口を入ってすぐのところ。晩休亭の中に入ると、あの特徴のある橋も小さな門も見下ろせるようになっています。
その小さな門がこちら。本当に人が1人ぎりぎり通れるぐらいの幅で、背の高い人ならちょっとかがまないとくぐれないぐらいの高さです。
この門をビョンホンssiやテリちゃんが撮影時に何度もくぐったかと思うと、とても感慨深いものがありました。
そして、「ラブをしよう」という名言?をしたこのシーン。
この背景に映っている場所がここ。
下のキャプのファン・ウンサン陶工の後ろに映っているのもここです。
これ、下のキャプからわかるように橋の上にいるんですね、この人達。
やっぱりここを特別な場所に見せてくれているのはこの橋でしょうね。
この場所の反対側から撮影したシーンがこちら。
そして実際の写真がこちら。
ほんと、どこから撮っても絵になります。季節が違うこともありますが、それにしてもドラマの方ではかなり木々や葉っぱを足しているような気がします。
この橋、実はとても幅が狭くて橋の真ん中で人とすれ違うのはちょっと怖いぐらいです。
ほら、2人並んで歩けない幅でしょう?
私が到着した時には無人だったのですが、ちょうど内部の写真を撮り終わった頃に10人ぐらいの団体2組が次々と到着。橋の往来に支障が出てきたのはもちろん、狭い晩休亭の中もごった返してきたので、これは潮時と晩休亭から出ました。
「ミスター・サンシャイン」の晩休亭のロケ場所探しはこれで終わりですが、実はこのすぐ近くに別のドラマのロケ場所もあるんです。それは次回に。
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