是枝裕和監督の韓国映画「ベイビー・ブローカー」を友人と一緒に見に行ってきました🤗
「赤ちゃんポスト」に赤ちゃんを置き去りにしたIUちゃん演じる母親と赤ちゃんポストに置かれた赤ちゃんを金儲けの道具にしようとするブローカーの男2人(ソン・ガンホさん、カン・ドンウォンさん)が、なりゆきで赤ちゃんの養父母となってくれる買い手を探しに一緒に旅をすることになり、ブローカーを現行犯逮捕しようと2人の刑事(ペ・ドゥナさん、イ・ジュヨンさん)が一行を追跡するところから物語は始まります。
旅は釜山から始まり、慶州、浦項 (ポハン) と韓国の東海岸沿いに北上して江陵 (カンヌン) まで行き、その後ソウルや仁川 (インチョン) に行くのですが、道中で起きる様々な出来事を経ていくうちに、登場人物1人1人の心情が変化していき、それにつれて皆の共通の目的だった「赤ちゃんを売る」ことへの思いも変わっていき・・・。
物語の結末は思いがけないものでした。もしあの結末を想像できた人がいたら尊敬しちゃいます🤭 でも、是枝監督が伝えたかったメッセージは登場人物1人1人に、そして観客には繰り返し伝えられます。それは活字にして読めばなんてことはない短いフレーズなのですが、私は繰り返されるそのフレーズを聴きながら「誰でもこの一言さえ言ってもらえれば生きていけるんじゃないかな」とふと思いました。
そしてエンドロールと共にテーマ曲がピアノの独奏で静かに流れるのですが、映画のメッセージとラストシーンの余韻が静かに湧き上がってきて、なんともいえない心地よさでした🌈 エンドロールで感情が沸き上がってきたのは、ビョンホンssiの映画「王になった男」以来でした。
映画を見に行く前に是枝監督のインタビューや撮影秘話みたいなものを読んでいました。ソン・ガンホさんはカットごとにニュアンスを変えて演技する上、それを自ら全部チェックする方らしいのですが、あるシーンで「脚本どおりにセリフを言ったけれど、数秒前でカットした方が余韻が出るから切った方がいいと思う」とソン・ガンホさんに言われて監督が本当にそのとおりにしたとか、赤ちゃんの様子は出たとこ勝負なのに、あるシーンで赤ちゃんが奇跡的な動きをして監督が願っていた以上のシーンが撮れたとか。「きっとこのシーンのことだ❣️」って1つ1つ発見しながら映画を観るのも楽しかったです💕
映画を観た後食事をしながら、「あの人はなぜあそこでああいう反応をしたの?」とか「あの時あの人はあの人に対してどういう気持ちだったの?」とか、自分が理解しきれていなかった部分を友人達とお互いあーだ、こーだ話したりして、それに上映時間より長い時間を費やしました🤭 でも、これが誰かと映画を見に行く一番の醍醐味ですよね😇
旅をしながらの映画なので、釜山では釜山港大橋か広安大橋か?と思われる橋や釜山西部バスターミナル、ソウルではソウル駅が一瞬映ったりと見たことがある景色が時々出てきたりして、2年以上韓国に行けていない分余計に、映画の内容とは別のところでも楽しめました💕
もう一度観たくなった映画でした✨ オススメです❣️
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