束草(ソクチョ)最後の夜、束草名物でまだ食べていないのはオジンオスンデ (イカスンデ) とタッカンジョン (甘辛チキン)。
どちらも食べたことがなく両方食べてみたかったけれど、お店で食べるとアバイスンデ同様1皿が2人前ぐらいになっていて、1人ではとても食べきれません。
お昼にアバイスンデ1皿、2人前を頑張って食べた後だったこともあり、夕食は軽めにしたくって。
スンデ好きとしてはイカスンデは捨てがたく、ソウルでも食べられるタッカンジョンを諦めることにしました。
そしてイカスンデも、食べきれなくても朝ごはんにできるようにとテイクアウトすることに。
行ったのは束草観光水産市場。
名前のとおり、海産物をメインに売っている市場です。
干物とか魚介系のキムチとか新鮮で美味しそうなものがいっぱい店先に並んでいたけれど、日本に帰るのはまだ4日も先だし夏だったので断念。
せめて海苔とかだし昆布ぐらい買おうと思ったけれど、1パックが大きすぎて小さいスーツケースには入りきらずこれも断念。
ってことで普通のお買い物は諦めて、適当に歩きながらイカスンデが売っているお店をのぞいていったのですが、1パックの量がレストランで出される「小」サイズ、つまり2人前ぐらいの量で売っているお店ばかり。
イカスンデだけ食べ続けたら飽きそうだなあと思いつつ歩いていたら、大と小の2サイズのイカスンデを売っているお店を見つけたんです。

「ヒョンテネティギム (현태네튀김)」というお店。お値段も手頃だし「これだ!」と即決。
店頭で「イカスンデの小1つください」と言うと、「ポジャン(テイクアウト)?」と聞かれました。
うなづくと、作り置きしていたものではなく、下準備してあったイカスンデを卵汁にくぐらせて焼き始めてくれました。
もちろんちょっと待たないといけなかったけれど、ホントの出来立てをもらえるなら喜んで待つでしょ。
こちらがイカスンデの小サイズ。

7個入っていました。そしてご覧のとおり酢コチュジャンとごま油色をしたソースの2種類にお箸2本までつけてくれました。
直感で酢コチュジャンは違う気がして、ごま油色をしたソースを選択。
でも、中身はごま油ではなく薄い醤油に砂糖を入れたちょっと甘めのソースでした。
で、初体験のイカスンデですが、正直「まあ、こんなもんか」って感じ。
雑に言うと、スンデの中身に近いものをイカの中に入れてそれを卵の衣で焼いたもの。
確かに珍しいけれど、スンデ好きの私でも、いや、スンデ好きだから余計に「イカで巻く意味ある?」と思ってしまいました。
もしかしたらレストランで食べたらもっと美味しかったのかもしれません。
でも、正直、イカスンデは1回食べたらもういいかなって思いました。
感動的な食べ物ではなかっただけに、1人前のサイズでイカスンデを売ってくれたこのお店に感謝。
イカスンデを買った後市場内をまたふらふら歩いていると、あるお店の前で行列を発見。
市場の中を全部見て回ったわけではありませんが、私が見た限りでは行列ができていたのはこのお店だけでした。
何のお店かと思ったら、束草名物のスルパンのお店「江原道(カンウォンド)マッコリスルパン (강원도막걸리술빵)」でした。

スルパンとはマッコリパン (マッコリで発酵させた蒸しパン) のこと。
お店には「元祖」の文字があったし他にもマッコリパンを売っているお店はあったのにここだけ人だかりってことは、きっと美味しいはず。
私も買ってみることにしました。
マッコリパンはお店の奥で巨大なサイズで蒸されていて、出来上がってはお店の前に持ってきて八等分に切っていました。

でも、みなさん、1人4個とか5個とか結構な単位で買っていくのであっという間になくなってしまいます。
なので、私が並んでいた7-8分の間にこのフルサイズをいくつ見たか。
私は当然1個買っただけなのですが、ずっしり重い。
部屋に帰って開けてみたら

1個でもマグカップが小さく見えるぐらいの巨大サイズ。
蒸しパン自体は特にマッコリの味がするわけではなかったけれど、甘さ控えめでパクパク食べられちゃう。
時々小豆やウグイス豆の部分を食べると、あんパン系の味になります。
私はこれを夕食後のデザートと翌朝の朝食代わりにするつもりで買ったのですがとても食べきれず、夜に1回食べた後、翌朝と翌々朝の2回食べ続けてやっと完食。
でも素朴な味だし美味しかったから飽きることなく食べきれました。
タッカンジョンは逃したけれど、代わりにマッコリパンが食べられたし、束草名物はほぼ制覇、かな。
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