広寒楼苑 (カンハルルウォン) でしばしロケ場所探しをした後、苑内の見学を続けようと広寒楼の入口 (池とは反対側) の前を通ると、
特別期間のため1日に2回、11時と14時に広寒楼の中に入れます、と書かれたバナースタンドが目に入りました。時計を見たら10時55分。どれぐらいの頻度で中を公開しているのかは知りませんが、せっかく日本から来たんだから、そりゃあ待ってでも入るでしょ。
でもその場であと5分ボーッと突っ立っているのは時間がもったいないので向かったのがここ。
春香祠堂。そしてここに祀られているのがこの方、
春香 (チュニャン) さん。春香さんは説話「春香伝」の主人公で妓生 (キーセン)。
春香伝はこの春香と両班 (ヤンバン) の夢龍 (モンニョン) との身分違いの恋のお話で、韓国版ロミオとジュリエットと呼ばれているそう。この説話の舞台が広寒楼苑のため、苑内には春香伝に関する建物や展示がいろいろあります。
春香祠堂の入口の上には亀に乗ったうさぎがいます。きっと何か意味があるんでしょうね。
韓国ではよく見かけますが、ここも瓦の内側?に色彩豊かな模様が描かれています。これを描くのってものすごい集中力と繊細さがいるでしょうね。ため息が出ちゃいます。
ここをさらっと見て、また広寒楼の入口前に戻りました。そして11時の開場とともにスリッパに履き替え、2人目の客として中に入れてもらいました。早速2階部分に上がってみると・・・。
ちょっと高さが変わるだけで景色の見え方ってずいぶん変わるものですね。貴重かもしれないので広寒楼の中から烏鵲橋の写真を撮ってみました。
続いて建物の内部の写真をバシャバシャ撮っていきました。
このとおり、建物内にも「広寒楼」の扁額がありました。周りの装飾がすごいでしょう? でも、ここだけじゃないんです。
このとおり、内部は全てこんな風にいろいろな模様や絵が描かれています。額はもしかしたら絵とかの説明なのかもしれませんが、中国語なのか?漢字ばかりで残念ながら全く解読できず。
そうこうしていると、遠くから鼓笛隊の音楽が聞こえてきました。明らかに生演奏です。ふと外を見ると、烏鵲橋の周りにいた観光客がみんな鼓笛隊を見に行ってしまったようで、
このとおり、烏鵲橋が無人になっていました。これを見た瞬間、チャンス!と思い、急いで烏鵲橋に戻りました。そして撮った写真がこちら。
烏鵲橋の独り占めに成功! 無人の烏鵲橋、なかなか貴重な1枚だと思いませんか?
そのうち鼓笛隊が行進しながら烏鵲橋にも来てくれたので、無人の橋を渡り先回りして場所を確保しパシャリ。
烏鵲橋と鼓笛隊。離れたところから撮っているので、小人の行進みたいに見えます。
残りの見学時間が15分になったので、名残惜しかったけれどこの場所を離れ、まだ見ていない西側の方に歩いて行きました。そして目に入ったのがこれ。
2019年は広寒楼が最初に建てられてから600周年だったそうで、8月には記念イベントも行われたのだとか。
続いて、ちょっと場違い?とも思えるこんなオブジェに遭遇しました。
月でうさぎが餅つきというのは日本だけじゃないんですね。韓国では臼でついているものはお餅じゃないのかもしれないけど。
しばらく歩いていると、またまた春香伝にちなんだ建物がありました。
春香の家なのですが、春香のお母さんの名前、月梅 (ウォルメ) にちなんで「月梅の家」という名前になっています。ここは入口で、中に入ると春香の家がありました。
台所、春香の部屋やお母さんの部屋など数部屋あり、登場人物達の人形や調度品などが各部屋に展示されています。
こちらは春香の部屋。時代物のタンスが素敵。
お庭の池には春香と夢龍がいました。ちょっと見にくいですが、2人が座っている石のお皿の上にはお賽銭がたくさん投げ込まれていました。「石を投げ入れたらとても痛いです」と書かれた紙がお皿に貼ってあるのが笑えます。
この時点で見学を始めてから既に50分ちょっと経っていました。まだ見ていない場所がいくつかあったのですが、そろそろ時間切れ。正門に戻ろうと向かっていたら少し先に2本の高い棒が見え、そこから声が聞こえてきました。
何だろうと近づいてみると、木製のブランコ。見た途端に思い出しました。「王女の男」でセリョンが乗っていたあれだ!
ブランコは2台あって1台は3人組のお兄さん達が乗って遊んでいました。最初はこの1枚を撮るだけのつもりだったのですが、見ていたら乗りたくなってしまって・・・。
こっちの方は空いていたのでやっちゃいました。ブランコひとり漕ぎ。
これが思いのほか楽しくて! 特にバックする時の浮遊感が気持ちいい! 子供に戻った気分でしばし遊んでいました、いい歳のおばさんが。それも1人で。
これで広寒楼苑見学は終了。入って来た時と同じ正門から出てランチに向かいました。
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