私はドラマで気になる俳優さんができる度、その俳優さんが出演していた過去の作品を1つ1つ見ていくことにしています。2014年のドラマ「エンジェルアイズ」も、「風の国」を見て好きになったチョン・ジニョンのおじさまと「相続者たち」「ミセン-未生-」で繊細な演技をしていたカン・ハヌル君が出演しているという、たったそれだけの理由で見始めました。
それが、1話でキュン、2話でキュンキュン、3話でキュンキュンキュン、6話で号泣という思わぬ事態に・・・。どっぷりハマってしまいました。
このドラマ、簡単にストーリーを説明すると、母と病弱な妹との3人家族のパク・ドンジュという高校生の男の子が、病院の院長の父と2人暮らしの盲目の女の子ユン・スワンに一目ぼれをし、ドンジュの家族ぐるみで付き合うようになるんだけど、ある事件がきっかけで離ればなれになり、12年後に再会した時にはドンジュの母はいなくなっていて、スワンの目は見えるようになっていて、スワンには結婚間近の恋人がいて、そこからドンジュとスワンがどうなっていくか・・・という話。
で、このドラマのすごいところは、ドンジュになぜ父親がいないのか、スワンになぜ母親がいないのか、スワンはなぜ盲目になったのか、盲目だったスワンがいつどういういきさつで目が見えるようになったのか、といった物語のベースとなる出来事や事件を1-3話でほとんどすべて視聴者に見せてくれるんです。ドンジュやスワンでさえ知らないのに。そして、ストーリーの展開と共に、ドンジュ、スワンがそれぞれ、相手に自分の想いは伝えないのに、ひとりごとのように本音を視聴者の前にさらけ出してくれるんです。
見ているこっちは2人がどうして離ればなれになったのか、その12年間2人がどういう想いでいたのかを全部知っているので、それぞれの気持ちが痛いほどわかるし、それを伝えない2人がもどかしくて切なくなるし、ある秘密を抱えているスワンの父(これがチョン・ジニョンのおじさまなの!)の葛藤もわかるし。
説明するのが難しいんですけど、普通のドラマってドラマを見ながら情報を得るじゃないですか。でもこのドラマは見ているこっちの方が情報を持っていて、ドラマの登場人物の方が何も知らされていないんですよ。わからなくて泣いたり傷ついたりしていて、それがまた見ている方には痛いほど理解できるので、アドバイスしたり励ましてあげたくなったり、自然にドラマの世界の中にこっちが感情移入させられてしまうようにできているんです。
また、こっちは何が原因で事件が起こったのかがわかっているから、2人が自分の知らない事実を知っていく過程で、その事実を知られてほしくない人物がどういう行動に出るかが事前にわかっているんですよ。それに、その事実を知ったら2人が傷つくことになるということもあらかじめわかっているんですよ。だから、知らず知らずの間にストーリーの先を読んだり、ストーリーを変えたくなったり、「こうはなってほしくないな」と思っていることが起こってしまった時はこっちも胸が痛むしって感じで、自分もストーリー作りに参加している感が味わえるんです。こういう思いをかきたてられたドラマは私は初めてでした。
このように、このドラマは構成が非常にうまくできているんですが、それと共に、ドラマのスタート地点、ドンジュ、スワンの高校生時代を演じたカン・ハヌル君とナム・ジヒョンちゃんの演技が素晴らしかったです。なんてったって最初からキュンキュンしっぱなしでしたから。この最初のキュンキュン感が12年後の姿と比べた時に余計にキュンキュンさせられてしまったんですよね。
Gyaoでずっと見ていたので録画ができず、忙しいスケジュールの中で睡眠を取るかドラマを取るかの選択を迫られた時もあったのですが、徹夜してでも完全視聴を目指したぐらいハマってしまいました。今年はまだあと半年残っていますが、ここまでハマれるドラマが出てくるかどうか・・・。機会があれば間違いなく再視聴するので、私のわがまま採点は
点。
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