悪役が光っているドラマ「リメンバー~記憶の彼方へ~」

韓国☆エンタメ

去年の韓国旅行で夜、チャンネルホッピングをしていたらたまたま放映していて、1-2分チラ見するつもりが最後まで見てしまったドラマ「リメンバー~息子の戦争~ (邦題:リメンバー~記憶の彼方へ~)」。

ドラマ「リメンバー~記憶の彼方へ~」ポスター

ストーリーの途中からだったし当然日本語字幕はないので話はなんとなくしかわからなかったのですが、ドラマの緊張感は伝わってきて、「このドラマ、面白い!」と直感で思いました。だからBS放送を待っていたんです。

ストーリーを簡単に言うと、認知症で記憶力がなくなってしまっている父親が、権力者と悪徳弁護士の策略で犯罪者に仕立て上げられ刑務所に入れられてしまい、息子が弁護士になって父親の無罪を証明しようとする話です。

権力と金と欲望にまみれ、法律まで思うように操っている強者に、信念と正義感と勇気と友情でもって戦いを挑んでいく弱者という構図はドラマではありがちです。が、そこに、偽物の証言と本物の証言、偽物の友情と本物の友情、偽物の親子愛と本物の親子愛といった偽物と本物がドラマのあちこちで対比されることによって、「真の〇〇とは何か?」を問われているような気がしました。

主役はユ・スンホ君とパク・ミニョンちゃんという人気も実力もある若手なのですが、このドラマの一番の立役者は悪役を演じた人達だったと思います。

特にピカイチだったのが、財閥の御曹司で見た目は立派なんだけど実は究極のゲス野郎を演じたナムグン・ミン君。

イケメンでソフトな笑顔を浮かべつつ、ゴルフクラブで狂ったように人を殴り倒し、血まみれの相手を見て晴れ晴れとした表情で去って行く姿はゾっとするぐらい美しく、まさにサイコパスそのものでした。悪役としての突き抜け感がハンパではなく、あの王子様顔でよーやった!あっぱれ!と言いたくなるほどの怪演で、毎回彼の狂気ぶりを見るのが楽しみで、楽しみで・・・(私、異常ですか?)

もう1人、悪徳弁護士を演じたパク・ソンウンさんもキャラが際立っていました。田舎者のヤクザまがいで弁護士にあるまじき悪事をいっぱい働くんだけど、心の片隅には良心が残っているっていう、その微妙なバランスをうまく演じられていました。せりふがかなりイントネーションのきつい方言なんですが、それがまたいい味になっていたし。この俳優さん、映画「新しき世界」でも確か訛っていた記憶があります。本当にこういう話し方をする人なのかな?

あと、悪役ではないですが、認知症の父親役をしていたチョン・グァンリョルさん。韓国も認知症の人が増えてきているのか、ドラマでも割とよく認知症を患っている人が出てきますが、私が今まで見た認知症の人を演じた俳優さんの中で、チョン・グァンリョルさんが一番自然な演技をされていました。個人的にはあまり好きな俳優さんではないのですが、このドラマではさすがだと思いました。

結構重いテーマだし法廷シーンの多いドラマですが、元気印のパク・ミニョンちゃんのキャラのおかげで重々しくなりすぎずに全20話を見れました。

テレビ版で各話かなり削られているため、時々話がうまくつながっていないところも見受けられました。それが気にならないドラマもあるのですが、このドラマではその点が許しがたく、ドラマの前半で既に、いつかもう一度完全版で見直すゾと心に決めていました。それぐらい見ごたえがあったドラマということで、わがまま採点は4.0点。絶対にもう一度見ます!

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